クラスターの管理

7 分読む 最終更新日 2023年01月11日

Dispatcher Phoenix Webの「クラスターの管理」アプリを使用すると、サーバーの クラスター を設定できます。クラスターとは、サービスの高可用性を確保するために、1つのシステムとして連携して動作するサーバーのグループのことです。

重要! 管理者だけがクラスターの管理機能にアクセスできます。

クラスター内の各Dispatcher Phoenixサーバーは、それぞれ異なる役割を持つことができます。

  • ノード - すべての「開始済み」ワークフローを実行するプライマリDispatcher Phoenixサーバー。

  • プライマリ - フルバージョンのDispatcher Phoenixサーバー(「デモ」としてライセンスされているDispatcher Phoenixサーバーをプライマリサーバーにすることはできません)。

  • フェールオーバー - フェールオーバーとしてライセンスされているDispatcher Phoenixサーバー。プライマリサーバーが停止すると、フェールオーバーサーバーが、すべての「開始済み」ワークフローを処理します。フェールオーバーサーバーがワークフローを実行するのは、プライマリサーバーが停止した場合のみです。フェールオーバーのクラスターを設定する場合、プライマリ上のすべてのワークフローはサービスとして実行されている必要があります。フェールオーバーサーバーがプライマリとして動作している場合、実行中のワークフローは、プライマリサーバーと同じ資格情報を使用してフェールオーバーサーバーにログインするユーザーによってのみ停止または変更できます。

    注: 複合機のフェールオーバーが自動的に行われるようにするには、管理者はフェールオーバー付きプロキシ(HAProxy、nginxなど)によって制御されるか、フェールオーバーポリシー付きDNSサーバーによって管理されるホスト名で複合機を登録する必要があります。

  • オフロード - オフロードサーバーとして動作するようライセンスされているDispatcher Phoenixサーバー。ワークフロー処理(詳細および基本)オフロードサーバーをクラスターに追加できます。

構成の要件

  • 複数のプライマリを持つクラスターを設定する場合は、プライマリサーバー上のDispatcher Phoenixのエディションが一致している必要があります。たとえば、Dispatcher Phoenix Officeのライセンスがそれぞれインストールされている2台のサーバーをプライマリクラスターに含めることはできますが、Dispatcher Phoenix OfficeがインストールされているサーバーとDispatcher Phoenix Professionalがインストールされているサーバーを1台ずつクラスターに含めることはできません。

  • クラスター内のすべてのサーバーには同じドライバーがインストールされている必要があります。Dispatcher Phoenixクライアントアプリケーション( [ツール] > [オプション] > [データベース設定] 以下)を使用してドライバー/バージョンを制御することができます。たとえば、SQL Server Native Client 11.0がDispatcher Phoenixクライアントで構成されている場合、SQL Server Native Client 11.0はクラスター内の他のサーバーにインストールする必要があります。

クイックスタート

クラスターを設定するには、以下の操作を行います。

  1. Workflow Services Managerを使用して、クラスター内の各システムがクラスターに ブロードキャスト するよう構成します。

  2. Dispatcher Phoenix Web内で クラスターの管理 アプリにアクセスします。

  3. クラスターにサーバーを 追加 します。

ブロードキャストの設定

クラスター内のすべてのメンバーは、お互いに通信できる必要があります。既定では、Dispatcher Phoenixサーバーは「プライベート」として設定されます。クラスターの設定時にアクセスできるように、 Workflow Services Manager を使用して、サーバーをパブリックにする必要があります。

以下の操作を行います。

  1. Workflow Services Managerを起動します( スタート > プログラム > KONICA MINOLTA > Workflow Services Manager )。例については、次の図を参照してください。

  2. Workflow Services Managerウィンドウで、以下の操作を行います。

    1. [Workflow Service] タブを選択します。

    2. [サービスの停止] ボタンを選択して、最初にWorkflow Serviceを停止します。

    3. 次のいずれかの操作を行って、パブリックにするサーバーを選択します。

      • [クラスターへブロードキャスト] ドロップダウンリストから [ユーザー指定のIP/ホスト名] オプションを選択して、表示された空のフィールドに特定のサーバーのIPアドレスを入力します。

      • Dispatcher Phoenixにより自動的に検出され、 [クラスターへブロードキャスト] ドロップダウンリストにリストされる [Local IP(ローカルIP)アドレス] を選択します。

      • [クラスターへブロードキャスト] ドロップダウンリストから [クラスター(自動)] を選択し、Dispatcher Phoenixがコンピューターのホスト名を自動的に検出できるようにします(このオプションは、コンピューターがドメインの一部である場合などに適用できます)。

  3. 完了したら [設定の保存] ボタンを選択します。

  4. [サービスの開始] ボタンを選択します。

  5. [閉じる] ボタンを選択して、Workflow Services Managerを閉じます。

クラスターの管理アプリへのアクセス

プライマリシステムのDispatcher Phoenix Webで、 [クラスターの管理] ボタンを選択するか、スライドアウトメニューから [ツール] > [クラスターの管理] オプションを選択します。[クラスターの管理]ページが表示され、ローカルで実行されているDispatcher Phoenixサーバーのホスト/IPアドレス、およびフレンドリー名とそのステータス(オンラインまたはオフライン)が表示されます。

サーバーの追加

DP Web クラスターの管理 アプリで新しいサーバーを追加するには、以下の操作を行います。

  1. [サーバーを追加(+)] ボタンを選択します。

  2. サーバーを追加ポップアップウィンドウで、表示されたフィールドにホストアドレスを入力して、 [保存] ボタンを選択します。次の図を参照してください。

クラスターにブロードキャストされたのと同じ方法でサーバーを追加する必要があります。例えば、

  • サーバーがIPアドレスでブロードキャストされている場合、そのIPアドレスを使用してサーバーを追加する必要があります。
  • サーバーがホスト名でブロードキャストされている場合、そのホスト名を使用してサーバーを追加する必要があります。
  • サーバーが自動的にブロードキャストされている場合、そのコンピューターの完全修飾ドメイン名を使用してサーバーを追加する必要があります。

サーバーリストに、新しいサーバーとそのサーバーにライセンスされている役割(フェールオーバー、オフロードなど)が表示されます。次の図を参照してください。

サーバーの編集

既存のサーバーのフレンドリー名を編集するには、以下の操作を行います。

  1. サーバーの [サーバーの編集] ボタンを選択します。

  2. サーバーの編集ポップアップウィンドウで、新しいフレンドリー名を入力して、 [保存] ボタンを選択します。

変更されたサーバー名が[サーバー]リストに表示されます。次の図を参照してください。

サーバーの削除

サーバーを削除するには、 [サーバーの削除] アイコンを選択して、次の確認メッセージで [削除] ボタンを選択します。

クラスター環境内での更新の適用

クラスター内のプライマリサーバーとフェールオーバーサーバーに更新を適用する場合、以下のガイドラインに従います。

  1. プライマリサーバーに更新を適用します。これにより、サーバーがオフになります。次の動作が発生します。
  • 更新が完了しサーバーの電源が再びオンになった後、このサーバーはフェールオーバーとして動作します。

  • フェールオーバーとしてライセンスされていたサーバーは、この時点でプライマリとして動作するようになります。

  1. フェールオーバーサーバーに更新を適用します。これにより、サーバーがオフになります。次の動作が発生します。
  • 以前にプライマリとしてライセンスされていたサーバーは、この時点で再びプライマリとして動作するようになります。

  • 更新が完了しサーバーの電源が再びオンになった後、このサーバーは再びフェールオーバーとして動作します。