使用事例

8 分読む 最終更新日 2023年12月04日

Dispatcher Phoenixは、次のようなさまざまな処理を自動的に実行できます。

イメージ処理

  • コニカミノルタのスキャナー、またはその他の場所からのTIFFファイルの取得、[Received(受領済み)]スタンプ、日付、メカニカルスタンプのようなシーケンス番号を含む各ページへの注釈の追加を行います。

  • コニカミノルタのスキャナーからスキャンした後、イメージのノイズ除去、傾き補正、注釈を行い、各ページに透かしを追加します。コニカミノルタのプリンターにドキュメントを自動的に送信して、すべての変更内容を含めて印刷します。

  • 25箇所のナースステーションから病院の薬剤部に送信される処方箋指示に、日付、医師名、ナースステーション名、および優先順位番号をスタンプしてから、病院薬剤部のプリンターに送信します。また、これらの処方箋指示を、中央のサーバーにアーカイブします。

印刷処理

  • 平日の間にアプリケーションで作成して、フォルダーに保存したPDFファイルを、土曜日に、自動的に25部両面印刷し、ステープルで綴じます。

  • メインフレームアプリケーションで作成され、フォルダーに保存されたテキストファイルを、水曜日と金曜日だけ、午前2時に自動的に印刷します。

デスクトップルーター

  • 月曜日に、スキャナーメールボックス1のすべてのファイルを「月曜日」というフォルダーに移動します。火曜日には、メールボックス2のすべてのファイルを「火曜日」というフォルダーに移動します。これを平日の間、毎日繰り返します。この作業はすべて、就業時間後に毎晩行います。5台のルーターで毎晩の処理をスケジューリングしています。

解析処理

  • 10,000人以上のお客様が、新しい保険証を必要としています。顧客ファイルはそれぞれ3~5ページあり、そのうち1ページは、保険証用の特別なカード用紙に印刷する必要があります。解析処理を使用して、特別なカード用紙用に、プリンターの入力用紙トレイを変更できます。

解析処理のケーススタディ

Dispatcher Phoenixの 解析処理は、強力で時間短縮に役立つツールです。複数の手順で手動の作業が必要となる印刷業務を自動化および能率化できます。これにより、スタッフは印刷業務から解放されて他の業務を実行できます。

解析ルールを記述することで、印刷ストリームに挿入されたトリガーに基づいて、コニカミノルタの複合機の動作を変更できます。たとえば、解析ルールでは、コマンドを挿入して、処理中のドキュメント内で特別なページを印刷するときに、入力トレイを変更できます。次のケーススタディーは解析処理で実行できる事例をいくつか示しています。

シナリオ 1 – 請求ファイル

背景 - ある保険会社では、毎日何千もの請求明細を作成します。このとき、顧客の保険契約に基づいて、メインフレームのデータをMicrosoft Wordドキュメントに挿入します。ドキュメントはその後、社内の印刷室に送信します。含まれる契約データによっては、ファイルの長さは3~15ページになります。各顧客の請求明細の最後のページは、ミシン目のある青色の用紙に印刷する必要があります。これにより、顧客はそのページを切り取って、支払金と共に返送できます。その他のページはすべて標準的な白色の用紙に印刷します。送付書類は各顧客につき1通ずつにまとめ、照合してから郵送します。

問題 - Microsoft Wordのファイルはそれぞれ、個別に開く必要があります。そこで、印刷ドライバーを手動で構成して、用紙トレイ3の中にあるミシン目入りの特別な用紙に「返送用切り取り部分」ページを印刷する必要があります。ドキュメントの残りの部分は標準的な白色の用紙に印刷します。

社内印刷室では、印刷オペレーターが約40秒かけて各ファイルをMicrosoft Wordで開き、「返送用切り取り部分」ページを検索してから、手動で印刷ドライバーを設定して、返送用切り取り部分のページを用紙トレイ3にあるミシン目入りの用紙に印刷します。

この印刷室では、時間とコストがかかりすぎるという理由でこの仕事を断りました。フルタイム勤務の従業員2人がこの仕事にかかりきりになるだけでなく、作業のほとんどの間、bizhub Pro 1050がアイドル状態となるためです(印刷オペレーターが次の印刷ジョブの設定を完了するまで待機するため)。

解決策 - Dispatcher Phoenixではこの処理を自動化できます。Microsoft Wordのドキュメントファイルを収集して、自動的にPostscriptに変換します。解析プロセスでは、トリガーを検索して、特別な用紙に使用する適切なトレイの呼び出しを追加します。新しい(解析済みの)ファイルは、新しい命令と共に、Konica Minolta bizhub Pro 1050に送信されます。送付書類はその書類に含まれる特別ページが自動的に挿入されて、印刷されます。

ワークフローの実行速度は速いので、収集したMicrosoft Wordファイルの処理および印刷キューへの挿入は、bizhub Pro 1050の印刷可能速度よりもかなり速くなります。その結果、すべてのファイルの処理が完了するまで、bizhub Pro 1050は継続して印刷を行う(アイドル時間がない)ことになります。フルタイム勤務の従業員2人が8時間以上かけて通常数日分の作業を行っていたところ、現在では数時間しかかからなくなりました。印刷室の従業員は手が空いて他のプロジェクトに携わることができます。

シナリオ 2 – 保険証

背景 - クライアントの歯科医療保険証券が、印刷に対応したPostscriptデータ形式で、メインフレームシステムからプリントショップに送信されます。各顧客への送付書類の最初のページは、取り外し可能な保険証が2枚含まれる、特別なカード用紙に印刷する必要があります。クライアントの保険証券とグループの番号に応じて、カードは4種類に分かれる可能性があります。その他すべてのページは標準的な白い用紙に印刷します。最後に、すべての送付書類を照合して配布用にステープルで綴じる必要があります。

問題 - プリントショップでは、フォーマット済みのPostscriptデータ形式で、それぞれの印刷作業を受け付ける必要があります。各保険証券の最初のページは、4種類になる可能性があるカード用紙のいずれかに印刷する必要があります。Postscriptデータストリームに含まれる保険証券/グループ番号によって、どのカード用紙を最初のページに使用するかが決まります。その他すべてのページは、標準の用紙に印刷する必要があります。送付書類(保険証券)は1通分ずつまとめてステープルで留める必要があります。これが一連の作業となります。

解決策 - Dispatcher Phoenixではこの処理を自動化できます。ファイルは自動的に収集されます。解析処理では、各保険証券/グループの一意のトリガーを検索して、用紙トレイの呼び出しを追加し、bizhub Pro 1050に送信します。bizhub Pro 1050にファイルが自動的に送信され、印刷され、そこでそれぞれの種類の保険送付書類がステープルで留められて、郵送する準備が整います。

シナリオ 3 – 投票者の登録

背景 - 市の投票者登録ドキュメントは、色分けした用紙に印刷して、選挙で各投票者に請求する個人IDの種類が、登録官に視覚的にわかるようにする必要があります。数十万人の投票者の個別の投票者データで、投票者が提示する必要があるIDの種類を判別します。つまり、プリントショップでは各種類のIDの登録ドキュメントを、異なる色の用紙(ピンク、白、および灰色など)に印刷することを依頼されています。

問題 - 各投票者のファイルを個別に開いて、色分けの情報を判別する必要があります。印刷するために、手動でファイルを色別にグループ分けする必要があります。色別グループのドキュメントを個別のジョブとして印刷します(別のプリンターを使用する可能性もあります)。

解決策 - Dispatcher Phoenixではこの処理を自動化できます。ワークフローを設定して、ファイルを自動的に収集します。収集したファイルをPostscriptに変換します(.PRNファイル)。解析ノードを設定して、色分け情報と用紙トレイの呼び出しを追加します。解析済みのファイルをプリンター配信ノードに送信して、印刷完了ファイル(郵送準備済み)をbizhub Pro 1050に送信します。

結論

それぞれのシナリオで、お客様はDispatcher Phoenixを使用することで、リソースを抑え、作業時間とコストを圧倒的に削減し、特殊な作業をやり遂げています。すべてのワークフローはお客様の手で設定可能で、現場対応の要求や特別な開発は不要です。